間違いだらけのLSD選び(^^)

最近BMW用のLSDは、純正のZFの他、アフターパーツの国産品が何種類か販売されていますが、どれもこれもなんだかなあ〜〜の100%ロック率のマルチプレートLSDです。僕もたま〜にOHの以来が入りバラシタリしてますが、殆どがケースがNG(再使用不能)の状態です。OHパーツとしてプレートは販売されているんですが。元が100%なんでプレートは全く減っていません!!元々100%デフなんで差動は殆どしませんので、プレートは1/100も減っていません。またLSDは湿式の多板ですので、ほとんど減らないんですが^^OHパーツでケースを設定してほしいなあ〜って感じですね^^まあ、製品の設計はCAD、製作はNCで精度は高いようですが?基本的にLSDの自動車工学的な意味が分かって無い様ですな^^LSDに限らず、サスペンションもマフラーも自動車工学ていう学問をちゃんと勉強しないと設計はできません!日本の大学は自動車工学って専門講座がないのも疑問なんですが、LSDの設計には、操縦安定性などのシャシーに関する専門知識とLSD本来の特殊な特性、また多板LSDについては油圧工学(トライポロジー)を理解しないとできません。サスペンションやマフラーは振動方程式(物理学)を理解しないと本来は設計できないんですが?なんとも最近の車はできが良いので、サスペンションについては、結構適当でもなんとなちゃくのが現状です^^僕はサスの設計はちゃんと振動方程式をつかって計算してます^^ちなみに僕は物理が得意で高校生の時の進研ゼミの模試で常に全国トップ10に入ってました^^僕の唯一の自慢です。でも英語はワースト10でした(共通一次試験は鉛筆サイコロで60点でした^^)お〜と!話しがそれましたが・・・・・・

これが、僕がちょっと??疑問を感じるLSDです。



凄いプレートでしょう〜〜ZFなんかは6枚のプレートで65%なんですが^^マルチプレートで100%のロック率にしているのだぬ〜〜〜^^LSDのロック率を上げれば上げるほど性能があがるってかんちがいしているんでしょうね(僕も以前はそう思ってました^^)あと性能を安定させる意味もあるのかああ?確かに多板式は性能が+ー30%くらいバラツクのでマルチにすると安定はすんですが^^あとレスポンスもマルチ化でUPするんでが他にも方法があります、性能の安定化及びレスポンスの向上はマルチプレートにしなくても構造をちょっと変更するだけで、良くなるんですがねえ〜〜どうすれば良いかはトップシークレット(公開すると前の会社からクレームがきますので^^)でもってマルチプレートの問題点ですがしたの画像をみてちょ



こんな風にプレートの当たる面に圧痕ができて、プレートがケースに噛み込む状態となって最悪ロック!下の画像のようにデフのマウントボルトが折れちゃうなんて事もあります。

この原因は、マルチプレート化にともない、プレートを薄くした事と摩擦半径を大きくするために、アウタープレートのケースに対する接地面が極めて小さいのが原因と考えられます。アウタープレートについては、面圧を下げるため、8ケ所での接触としています。設計上は面圧は1/8となるんですが?実際は、このような公差ラフなパーツについては、3点接触となります(なぜ8点が3点になるのは、物はなんでも3点で安定します。歪んだ床に4本足のテーブルを置く場合、どんな床でも3点接触となりますよね〜〜2点じゃ置けませんし、4点に均一な圧力が掛かるには物凄い精度が必要なんです^^それと同じでミクロ単位の世界でも円に別の部品を装着すると、必ず3点の面圧が高くなります。ギアなんかも同じで3点です。ATの遊星ギアが3個なのも同じ理由です。)

でもって本題のLSD選びですが?僕の理想がHPにも公開している46DTC用のトルセン+多板が理想です。クワイフもそういった意味では良いのですが、なにせ強度がまったくもって無いのでBMWのハイパワーMモデルにはちょっとですねえ、MINIクラスなら問題ないのですが〜〜?F1等の究極のレーシングカーもトルセンタイプが基本です。またWRCカーなどの電子制御も理想といえばそうなんですが、コストがめちゃです。これらは特殊で市販車用はありませんので、市販車ですとやはり多板式がメインとなります。マルチプレートについては、ドライバーの好みと〜あと使い捨てと考えると否定はできませんが、実際の所、市販車でプライベートで楽しむレベルでは、純正が良いと思います。外車ならZF製、国産なら栃木富士(ニスモ、マツダスピード、TRD、ラリーアート)ですね、純正ベースのLSDはアフターLSDに比べ開発の金額が桁違いです。僕が開発実験していた時も僕ひとりで数千万円単位の開発費を月単位で使っていましたので、会社全体だと莫大な開発費が掛かっています。